嚥下調整食分類2021、国試に出るポイントを整理した
嚥下調整食分類2021、国試に出るポイントを整理した
国家試験の過去問を見ていると、「嚥下調整食学会分類2021のコード2-1に該当する食事形態は?」「とろみの薄いと中間の境界は何mPa・s?」といった問いが繰り返し出題されています。覚えるべき数値と対応関係が多く、混乱しやすい分野です。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会が2021年に改訂したこの分類は、医療・介護現場で共通言語として使われています。コード体系の全体像を押さえておけば、臨床実習でも戸惑わずに済みます。
コード0j〜4の全体構造
嚥下調整食分類2021は、食事を「コード0j・0t・1j・2-1・2-2・3・4」の7段階に分けています。コード0は「嚥下訓練食品」、コード1〜4は「嚥下調整食」です。
コード0jの「j」はゼリー(jelly)、0tの「t」はとろみ(thickened liquid)を意味します。どちらも均質で、粒がなく、付着性や凝集性が低い状態です。離水が少ないことも求められます。
コード1jは「均質で、付着性・凝集性・かたさに配慮したゼリー」。スプーンですくえる程度の物性で、送り込みやすさを重視しています。
コード2-1と2-2は「ペースト・ミキサー食」に相当します。2-1は「ピューレ・ペースト・ミンチ状」で、粒がないかあってもごく小さく、舌で押しつぶせる程度。2-2は「粗いミンチ・ほぐし状」で、やや粒が大きくなります。
コード3は「形はあるが、押しつぶしが容易」な食事です。舌と口蓋で押しつぶせる程度の軟らかさが目安になります。
コード4は「かたさ・ばらけやすさ・貼りつきやすさなどのないもの」。箸やスプーンで切れるやわらかさで、咀嚼機能が一定程度回復した人向けです。
国試では「コード2-1に該当するのは?」という選択肢で、「舌で押しつぶせる」「粒がほとんどない」といった記述が正答になります。コード3との境界は「押しつぶす力」の違いです。
とろみの3段階
液体にとろみをつける目的は、嚥下反射が起こるまでの時間を稼ぎ、誤嚥を防ぐことです。学会分類2021では、とろみを「薄いとろみ」「中間のとろみ」「濃いとろみ」の3段階に分けています。
薄いとろみは、粘度50〜150mPa・s。フレンチドレッシング程度の粘度で、口に入れたときにさらっとした感覚が残ります。軽度の嚥下障害に適応します。
中間のとろみは、粘度150〜300mPa・s。とんかつソース程度の粘度で、スプーンを傾けるとゆっくり流れ落ちます。中等度の嚥下障害で多用される濃度です。
濃いとろみは、粘度300〜500mPa・s。ケチャップ程度の粘度で、スプーンに乗せても形が残ります。重度の嚥下障害で使用されます。
国試では「中間のとろみの粘度範囲は?」という問いで、「150〜300mPa・s」を選ぶ問題が頻出します。境界の数値(50、150、300、500)を正確に覚えておくことが得点に直結します。
国試で問われる具体的なパターン
過去の出題傾向を見ると、次のような問い方が繰り返されています。
食形態とコードの対応を問う問題では、「ミキサー食はコード2-1に該当する」「舌で押しつぶせる軟らかさはコード3」といった知識が試されます。選択肢に「ペースト状」「ミンチ状」「きざみ食」などの用語が並ぶため、それぞれがどのコードに当てはまるか整理しておく必要があります。
とろみの濃度を問う問題では、「薄いとろみは50〜150mPa・s」「中間のとろみは150〜300mPa・s」という数値が正答になります。単位(mPa・s)も含めて正確に覚えましょう。
適応の判断を問う問題では、「嚥下反射の遅延がある場合、薄いとろみから開始する」「舌の運動が不十分な場合、コード2-1が適する」といった臨床判断が問われます。患者の嚥下機能評価(VE、VF)の結果と食形態の対応を理解しておくと、応用問題にも対応できます。
誤嚥リスクの高い食品を問う問題では、「さらさらした液体」「ぱさぱさした食品」「ばらけやすい食品」がリスクになることを押さえておきます。水分と固形物が混在する食品(お茶漬け、果物)も注意が必要です。
臨床での使い分け
実際の栄養管理では、コードを機械的に当てはめるのではなく、患者の嚥下機能評価と合わせて判断します。
脳卒中急性期で嚥下反射が遅延している場合、まずコード0jのゼリーから開始し、嚥下訓練を進めながら段階的にコードを上げていきます。誤嚥性肺炎のリスクが高い高齢者では、コード2-1〜2-2で長期間管理することもあります。
とろみの濃度は、嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)の結果をもとに決定します。薄いとろみで誤嚥が見られた場合、中間のとろみに変更し、再評価を行います。
食事中のむせや食後の湿性嗄声(がらがら声)は、誤嚥のサインです。これらの症状が見られた場合、食形態やとろみの濃度を見直します。
栄養ケアプランでは、「コード2-1、中間のとろみ、1日3食+補食」といった具体的な指示を記載します。多職種(医師、看護師、言語聴覚士、管理栄養士)で情報を共有し、安全な経口摂取を支援します。
aiyolabで聞いてみた
「嚥下調整食分類2021のコード2-1と2-2の違いは?」とaiyolabのAIチャットに質問すると、学会の公式資料を根拠に、粒の大きさや舌で押しつぶせる程度の違いを整理して答えてくれます。「中間のとろみの粘度範囲は?」という問いにも、mPa・sの数値とともに出典を示してくれるので、国試対策の確認に使えます。
とろみ剤の使用量や、誤嚥リスクの高い食品について聞けば、臨床での実践的な知識も得られます。実習前の下調べや、レポート作成の裏付けとして活用できます。
まとめ
嚥下調整食分類2021は、コード0j〜4の7段階と、とろみの3段階(薄い・中間・濃い)で構成されています。国試では、コードと食形態の対応、とろみの粘度範囲(50、150、300、500mPa・s)、誤嚥リスクの判断が繰り返し出題されます。境界の数値を正確に覚え、臨床での使い分けをイメージしておくことが、得点と実践力の両方につながります。